旅にゃんこ屋久島編 ~ 「面影の水」に神話の世界を偲ぶ~

安房地区には「面影の水」という風情のある水汲み場があります。


明治~昭和の終戦直前ごろまでは、ここから水タンゴを担って吊り橋を渡る姿が生活模様の一コマだったそうです。


また、昔は、若い男女が逢い引きしたデートスポットでもあるそうです♥

『屋久島の民話緑の巻』(下野敏見 著 P.6)によると、「面影の水」のあるこの場所は、彦火火出見尊(ヒコホホデミノミコト、またはホオリノミコト)と豊玉姫(トヨタマヒメ)が出会った場所なんだそうです。


この伝承が何を意味するかというと、屋久島が竜宮だといわれている根拠になっているんだそうです。


ちなみに、豊玉姫は、古事記、日本書紀に登場する神様です。童話「浦島太郎」で有名な乙姫さまが、豊玉姫だという伝説があります。


それが証拠に、北は北海道から南は九州まで、日本全国各地に「龍(竜)宮神社」という名称の神社が多数存在します。そこの御祭神はどこも豊玉姫なのです。


一方、彦火火出見尊とは誰なのか。それはもちろん、浦島太郎さん。


日本書紀を調べると、豊玉姫と彦火火出見尊は夫婦となって鸕鶿草葺不合尊(ウガフキアエズ)をもうけたとなっています。


なんだ、浦島太郎は乙姫様と結婚したんじゃないか!玉手箱の煙を浴びて爺さんになって帰ったら歴史が変わっていたのじゃないのか!


屋久島で、おもいがけず新しい発見をした気分になり、自己満足しまくったのでした。


水が流れる様を興味深く見ていますね。


「あれ、この水、飲めないんでちゅか?」

実際は、道路下から出ている湧き水になっているので飲用ではない、という意味なのでしょうね。


お水が大好きな、ふくちゃん、残念!(笑)

というわけで生まれた猫漫画がこれ。


【面影の水の所在地】

旅にゃんこ だいきち&ふくちゃん - The.Traveling.Cats

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